2024.12.28

冬の乾燥肌対策

ドラッグストアでは、「風邪薬」と並んで、「スキンケア」「リップ」「ハンドクリーム」などのコーナーが目立つようになってきました。冬は湿度や気温の低下、北風による“乾燥肌”の季節です。その対策ついて、今回はみていきたいと思います。

塗り薬の使用1(かゆみを伴わない)

かゆみを伴わないガサガサは乾燥肌の場合が多いです。基本的に保湿成分だけ、あるいは追加で血行を良くする成分も入っていればよいでしょう。次のような成分があります。

〇保湿成分

 ・ヘパリン類似物質(ヒルドイド)

保湿のほかに血行促進や抗炎症作用も持ち、大人から赤ちゃんまで使える成分です。

顔の保湿にも使用できます。使用に際して、ほとんど制限はありませんが、出血性

血液疾患を持つ人に使うことはできません。注意しましょう。

  ・尿素

   一番使用されている保湿成分です。特に足の裏など、角質が厚くなる部分の使用に

適しています。ただし、人によっては刺激があります。顔には使用しないようにし

て下さい。

  ・ワセリン

   あかぎれ、肌荒れの保護に適しています。使用制限が少なく、赤ちゃんも

安心して使用できます。唇の荒れにも使用可能です。

〇血流改善成分

・ビタミンE

・ヘパリン類似物質

〇組織修復成分ほか

   ・アラントイン

炎症を抑え、肌の角質細胞の増殖を促進。傷ついた組織を修復する作用がありま

   ・アズレン

    炎症を抑え、傷ついた組織を保護する作用があります。

   ・ビタミンA(レチノール)

塗り薬の使用2(かゆみを伴う)

かゆみを伴う乾燥肌の場合は、上記で述べた成分の他に、次のような成分が入って

いるものを使用しましょう。

〇抗ヒスタミン成分(かゆみを抑える)

・ジフェンヒドラミン

〇抗炎症成分(炎症を抑える)

・ウフェナマート

非ステロイドなので、顔にも使用できます

〇局所刺激成分(かゆみを感じにくくする)

 ・クロタミトン(熱感)

 ・メントール、ユーカリ油、カンフル(冷感)

塗り薬使用の際に注意すべきこと

・塗り薬は入れ物の形によって、“チューブタイプ”“ジャータイプ(大容量)“乳液タイプ”

があります。持ち運びや、皮膚の狭い範囲に使用する場合は、チューブタイプ。手や足

の裏などに連日使用する場合は“ジャータイプ(大容量)”。お腹や背中など、体の広範

囲に使用する場合には“乳液タイプ”をお選びください。

・ステロイド剤などを使用する場合は、狭い範囲での使用で短期間にとどめ、ジュクジュ

クした部位には使用しないで下さい。また、妊婦さんなども出来るだけ使用を控えて下

さい。

全身がかゆい時の漢方薬(内服)

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)・当帰飲子(とうきいんし)

消風散(しょうふうさん)・温清飲(うんせいいん)など

漢方薬は、体質、症状に合わせることが大事ですので、購入の際は必ず、薬剤師・登録販売者にご相談のうえ、ご使用ください。

ビタミン剤・サプリメントなど

・ビタミンC

コラーゲンの生成を促進し、肌のハリや弾力を維持します。

・ビタミンA(レチノール)

 肌のハリと弾力を生むコラーゲンとエラスチンを生成します

生活で気をつけること

「こまめな水分補給をする」「体を温めて血流を良くする」「適度に運動する習慣をつく

る」など、普段の生活にも注意する必要があります。また、保温効果(生薬・炭酸など)や保湿効果(ヒアルロン酸など)のある入浴剤を使用してみるのも良いでしょう。

自分に合った対策を見つけ、快適に冬をお過ごしくださいね。

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