「アレルギー用目薬」の選び方(前編)
今年も間もなく、花粉症のシーズンを迎えます。花粉症=鼻炎のイメージがありますが、人によっては、鼻よりも「目がひどい」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は「アレルギー用の目薬の選び方」について前編・後編にわけてお話ししたいと思います(鼻炎薬については、当コラム2021.2.28「花粉症薬について」を参考にして下さい)。
目薬に限らず市販薬は、購入者が選びやすいように外箱に工夫がなされています。そこを手がかりにして自分に合った市販薬を選びましょう。
アレルギー用の目薬には「目のかゆみに」「花粉」「AL(アレルギーのこと)」「アレルギー専用」などの表記があるのが一般的です。この時期のドラッグストアの目薬売場は、「かゆみ」関連の目薬をまとめて置いてある所が多いです。
市販薬を選ぶ手順
目薬に限らず市販薬は次の手順で正しく選びましょう。
1.主症状は何か 2.商品候補の選ぶ 3.注意事項確認 4.主症状以外の「気になる症状」 5.「気になる症状」にも対応しているか 6.不明な点は薬剤師・登録販売者に確認する
手順に沿って「目薬」を選ぶ
それでは、主症状「目がかゆい」、主症状以外「充血しやすい」という例で目薬を選んでみましょう。
- 主症状は目のかゆみです。かゆみの期間によって薬が変わります。①かゆいのが2~3日程度と短期間。②1日のうち何度もかゆくなるが、長続きしない。③かゆい期間は花粉が飛ぶ時期とほぼ一致する(1~2ケ月くらい)
- 商品候補を選ぶ→①②の方は、「かゆみに」と書いてある商品であれば、どれでも対応できます。③に該当する方は、「アレルギー専用」や「抗アレルギー成分配合」と書いてある商品から選んで下さい。
今、出ている「かゆみ」自体にはクロルフェニラミンマレイン酸などの抗ヒスタミン成分が有効です。「アレルギー専用」と書いてある商品には、クロモグリク酸ナトリウムなどの抗アレルギー成分が配合され、アレルギーの元から働き掛け、かゆみを抑制します。症状が出る前から使用するとより効果的です。花粉症に効くと表示されている目薬は、抗アレルギー成分と抗ヒスタミン成分の両方が配合されている場合が多いです。まずは自分の症状に合わせ、この2つの成分を選び分けましょう。(後編に続く)